会津北嶺2021-2(2021/5/17)――「今日の聖書 マタイの福音書4章1~4節 」
「人はパンだけで生きるのではなく」
もう約45年前の東京大学の入学式でした。当時の大河内学長が、「肥った豚よりも、
やせたソクラテスになれ。」と語り、聖書のことば「人はパンだけで生きるのではなく」を引用して、新入生を激励しました。それが新聞にも大きく掲載され、テレビでも報じられました。とても印象深かった。それで新学期の初めに、私もこの聖句であなたを激励致しします。
「イエスはお答え意なった。『人はパンだけで生きるのでない。神の口から出る一つ一つ
の言葉で生きる。』と書いてある。 新約聖書 マタイ 4:4」
1.人が生きるにはパンが不可欠です。
パンは、食物、飲み物、医薬など、食べ物の総称です。食べ物によって体が成長し、生きます。またパンは、生活に必要な物質全体を意味しています。広くは家具、衣服、テレビ、家、車などから電気、石油などのエネルギーも含みます。日本の首相だけでなく、
世界の多くの指導者が「経済が最重要課題」と言っているのは、このためです。国際政治でも、経済は中心的課題です。シリヤ難民の多くはパンを求めてヨーロッパまで移動しているのです。中南米からアメリカへ移住を希望する人も同じです。
クリスチャンの中には「人はパンだけで生きるのではなく」とのメッセージを聞くとき、経済的生活は重要でないと誤解する人もおります。これは大きな間違いです。経済的自立は人生の土台です。経済的に自立しなければ、自分だけでなく、家庭も国も支えることができません。
他の人の負担になるだけです。小学校から高校、そして専門学校や大学までの教育の目的が、経済的自立を第一の課題として教育しているのは、このためです。
2.神のことばが不可欠です。
人のモデル
同時に人が生きるのには、神のことばが不可欠
です。人間は肉体、魂、霊から造られている
からです。
「平和の神ご自身が、あなたがたを全く
聖なるものとしてくださいますように。
主イエス・キリストの来臨のとき、
責められるところのないように、
あなたがたの霊、魂、体が完全に守られるように。
新約聖書 テサロニケ人への手紙第一5章23節」
肉体はパンで生きます。しかし魂や霊は、
神のことばで生きるのです。
霊は神様の霊を受け入れる器です。霊を通して神に祈ります。神と対話します。
神を賛美します。聖書が人間を土の器というのは、このためです。
魂は生きた人格、自由意志を持ち、思考します。知恵を持ち、意志を持ち、良し悪しを判断します。恋し、喜び、怒り、悲しみ、楽しみます。短歌や俳句を詠み、小説を書き、音楽や映画を楽しみ、スポーツで発散します。
ですから創造主の神は、人間が霊、魂、肉体の全体を祝福されるように、こう語っています。
「愛する者よ。あなたがたましいに幸いを得ているようにすべての点でも幸いを得、
また健康であるように祈ります。 新約聖書 ヨハネの手紙 第三3節」
3.会津北嶺高校の強み
普通の高校では、上記の二つのうち、主にパンを得るための教育に比重を置いており、聖書のことばを教える教科はありません。しかし本校では、毎週礼拝と聖書のクラスを
持ち、豊かな人生の土台を提供しています。しかも必要なときはいつでも神様に聞くことができる。これが本校の強みです。心配はいりません。遠慮なく神様に願いましょう。
「あなたがたの中に知恵の欠けた人がいるなら、その人は、だれにでも惜しげなく、
とがめることもなくお与えになる神に願いなさい。そうすればきっと与えられます。
新約聖書 ヤコブの手紙1:5」
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God Bless You! 神様の祝福が注がれるように祈ります。
(三留謙一;恵泉キリスト教会・会津チャペル牧師、会津北嶺高校理事)
質問受けつけ:(mitome.kenichi@cameo.plala.or.jp、 携帯090-6782-9709)